志賀高原 焼額山 2007年7月8日
白馬乗鞍岳の翌日はどこに登るか悩んだが、天気は北ほどいいこと、日帰り可能な2000m峰はもう志賀高原しか残っていないので、今回は焼額山に向かうことにする。焼額山はスキー場で有名だがエアリアマップに赤線が記載されているので夏道もあるようだ。2日目の山としてもちょっと労力が軽すぎるが、早めに東京に戻ってゆっくり休憩するのもいいだろう。
小谷村から妙高市へと抜ける林道を利用、もう今は通行可能な時期である。天狗原山登山口付近は何台も車が止まっており賑わっていたが、こんなに人気があったのか。やがてダートになるが小谷側は走りやすくスイスイ登れるものの、トンネルを抜けて妙高に入ると石が転がった路面に変貌、速度を落としてゆっくり走らないと車の中の荷物が散乱してしまう。以前通った時とほとんど状況は変わっていなかった。笹ヶ峰近くで舗装に戻れば勝手知ったる道で、ロードマップのお世話になることなく国道に出て南下、信濃町のスーパーで買い物をしてから志賀高原に向かった。
焼額山登山道入口 |
渋峠へと向かう国道から左に分岐し、岩菅山方面を目指す。エアリアマップの赤線始点は焼額山南東なので、その付近まで行ってからは登山口の案内標識を探しながらだ。幸い、「焼額山」の看板がデカデカとあったのでそのまま走っていくと山の東まで来てしまった。標識の焼額山は登山口を意味するのではなくスキー場を指していたのだった。エアリアマップで確認し、Uターンしてそれらしき場所を通過するが車止めで閉鎖されて入れず、登山道がある様子は無い。もう1度Uターンしてホテル前から伸びる赤線目指して走り、車止めの隙間からそれらしき林道に続く広場に入った。ここはスキー場の駐車場の一部だが今は車止めで一部区画のみ開放されている。林道には車止めがあって入れないようになっているが、入口には「焼額山登山道入口」と書かれているではないか。こんな目立たないところではなく道路わきに設置してもらいたいなぁ。でもこれでエアリアマップの登山口に到着したことが確認でき一安心、暗くなってから酒を飲んで寝た。天気予報では明日は曇りだが、前線は今日とほぼ同じ位置らしいので今日と同じくらいの好天が期待できそうだ。
翌朝、薄暗い時間に起きて涼しいうちに出発。このシーズンに焼額山に登る登山者数がどの程度か知らないが、私が出発時点では他に車はやってこなかった。天気は上々、雲は少し出ているが大半は青空だ。夏道の整備状況は不明なので、もし草ぼうぼうで朝露に濡れていたら困るのでロングスパッツとゴアを持っていくことにし、小さなディーパックを背負った。標高差400mだから登り1時間、下り30分強だろう。
林道はちゃんと使われているようだ | 焼額山登山口。案内標識がある |
林道を少し歩くと右側に登山口の標識があり、まともな道が上に向かっていた。ちゃんと刈り払いされており、夏草で濡れる心配も無くて助かった。樹林中はまだ薄暗いのでデジカメの感度を上げておく。志賀高原では良く見られる植生で、樹林の下は笹薮というより強固な竹に近く、これを漕ぐのはいやだなぁと思わせるに充分な藪だから登山道のありがたさが身にしみる。まあ、これも冬になると雪の下なのだろうけど。
草ぼうぼうのゲレンデを横断 | 上部ゲレンデは気持ちのいい草付き |
ずっとゲレンデを歩くのかと思ったら夏道は別に付けられており、半分くらいはゲレンデを歩いて半分は刈り払われた登山道を歩いた。今は早朝だからいいが、日中のゲレンデは日差しを遮る物が無くクソ暑いだろうなぁ。真夏に登るのは適さない山だろう、というか、そもそもスキーの山だよなぁ。リフトを使えばほとんど歩くことなくてっぺんまで行けてしまう。登山道がゲレンデと分かれるところでは登山者が誤ってゲレンデを直進しないようロープが張ってあった。
山頂に近づくと木道出現 | 登山道脇のイワカガミ |
稚児池。標識が立っているところに山頂標識もあった | 北西側に広がる湿原 |
コバイケイソウ | ワタスゲ。たくさんあった |
傾斜が緩むとリフト終点が登場、ついでに木道も登場、花が見られるようになる。焼額山の頂上付近は湿原があるようだ。木道を歩いていると分岐があるが山頂の文字が無く、エアリアマップを見ると三角点は稚児池北側にあるはずなので稚児池の方向へと向かう。突如として樹林が開け湿原と池が登場、ここが稚児池だった。ワタスゲが風にゆれ背の高いコバイケイソウが木道脇に生えている。三角点探索に池の岸に設けられた木道を北上、池の北端付近をうろついたが三角点は見当たらず、それらしき踏跡もない。周囲は朝露に濡れた笹とハイマツ、シラビソの藪で、今日はGPSを持ってこなかったのでこれ以上探すのは無理なので諦め、稚児池周辺を山頂としよう。なだらかな山頂なのでこの付近はどこでも同じような高さだ。帰ってからネットで地形図を見たら焼額山には三角点は無く、やっぱり稚児池付近が最高標高だったが、エアリアマップの三角点マークは間違いなのか、それとも以前は三角点があったのだろうか。
同じルートを通って車に戻ったが、誰とも会うことはなく静かな山だった。
所要時間
登山道入口−0:04−登山口−1:01−稚児池(焼額山山頂)−0:40−6:22登山口−0:04−登山道入口