伊那北部 小式部城山 2009年11月7日

所要時間 神社−(0:18)−林道−(0:31)−小式部城山−(0:27)−神社

 伊那盆地北部には小さな山がいくつもり、小式部城山もそんな山の一つだった。中アの北沢山に登ったが時間が余ったため近くの小さな山に登ることにしたが、まずは地形図に破線が書かれている小式部城山を目指すことにした。西側の中村集落から林道があるようなので、それを車で入れる所まで入ってから歩くのが得策だろう。

お寺の上の神社から登り始める 神社前の余地。この奥が工事現場

 中村集落は簡単に見つかったが、集落が終わって谷間に入るところで工事により全面通行止めとなっていた。ここから歩いてもいいのだが、地形図を見ると北の久保集落から上部の林道に通じる車道が書かれており、そちらに迂回してみることにした。立派なお寺を過ぎると細い車道となって先行きが心配になるが、神社前から未舗装になると再び道幅が広がって安心できるようになったが、なんとその先でさっきと同じ工事現場でやっぱり全面通行止め。広範囲で工事を行っているようだ。神社近くの広い路肩に車を置いて歩きだす。もうお昼近くて今日の気候では日差しが暑いくらいだった。

神社横の斜面に取り付く。踏跡あり 赤松林を登る

 立派な神社で安全祈願し、工事現場に突っ込む恐れがある右手に見えているガードレールの林道ではなく、左手の尾根に取り付くことにする。道があるかと斜面を見ると、踏跡らしき筋があったのでそれを歩く。けっこう明瞭な道で尾根上に複数のルートがあったが、できるだけ効率的に高度を上げる道を選んで登っていく。最初は杉の植林帯だったがすぐに明るい赤松の植林帯に変貌すると同時に薄い笹が出てくる。普通、この地域でこの標高で笹は無いよなぁ。これも松を植林した影響か。ちなみに普通なら里山らしい落葉広葉樹林のはずだ。

やたらと屋根が低い東屋 笹の中に踏跡が続く

 クモの巣が多く最近歩かれた雰囲気は無いが、笹の中に一筋の刈り払いがずっと続いているので全く使われていないルートではないようで、もしかしたら茸取の道かもしれない。11月の今頃だともうシーズンは終わりだろうか。途中で屋根がやたら低い高さにある東屋があったが、柱が崩壊したのだろうか。その後もクモの巣まみれの踏跡が続き、尾根が細くなると右から林道が上がってきたのでそちらに乗り換える。帰りは林道を下ってみるか。林道に出た場所は842m標高点のようだった。地形図では破線になっているが、林道はそれより上部まで伸びたようだ。

842m標高点で林道に出る 842m標高点の尾根

 その後はずっと林道が続き、この分では山頂直下まで林道で行けそうだ。ところどころ雨水で抉れた場所があるので普通車の車高では厳しいがオフロード車なら通過できるだろう。まあ、下界の工事が終わるまでは車は入れないが。テクテク歩いているとエンジン音が近づき、前からオフロードバイクが下ってきた。乗っているのは若者ではなく腰に竹の籠をぶら下げた爺さんと後ろに乗った婆様で、いかにもキノコ採りの帰り路だ。なるほどバイクなら工事現場を通過可能なのか、それとも林道の反対側はどん詰まりではなく下界につながっているのだろうか。

小式部城入口(山頂への道) 入口にある案内看板

 林道の傾斜が緩むと山頂直下南側であるが、林道が破線通りに付いていればこの先で林道と稜線が接近するはずなので、そこで尾根に乗り移ることにしてそのまま林道を歩くと、1100m鞍部で山頂の城跡へと上がる遊歩道入口を発見。山名どおりやっぱり城跡だったのか。明瞭な道を西に向かい最後に一登りすると開けた山頂に出た。

稜線を西へと緩やかに登る 小式部城山山頂

 三角点は山頂東端にあり城跡は主にその西側にあるようだったが、建物の跡や堀の跡など具体的な痕跡は分からなかった。山頂標識は無く僭越ながら近くの木に赤テープを巻いておいた。稜線上は立ち木はないのだが尾根両側は木が生えていて南北の展望はあまり良くなく、西側の尾根上のみ伐採されて伊那盆地が見えていた。

山頂直下のみ伐採された北西尾根を下る 林道めがけて急斜面を下る

 帰りは途中まで北西尾根を下ることにして、伐採された雑木が散乱した尾根を下っていくが、幹、枝が広範囲に放置され歩きにくいことこのうえない。伐採地を過ぎるとおとなしい尾根になって歩きやすくなるが、尾根の傾斜が緩んだ1070mから林道めがけて左手の斜面を下ることにする。少し藪が茂っているし傾斜があるのですぐ下にあるはずの林道の存在が見えず、ちょっと不安を感じながらも下っていく。藪といっても朝の北沢山と比較すればちょろいもので、重力の助けを借りて笹の斜面を一直線に下るとすぐに林道に飛び出した。

別の林道と合流 大きな堰堤登場。この右に神社がある

 あとは林道をそのまま下り、別の林道と合流してからが工事現場かと思いきや、作業者の休憩用プレハブや発電機は出てきたまだ現場ではなかった。大きな砂防ダム(土石流対策のダムかも)の下流側が工事現場だったが、そこに達する前に神社横に出たので林道を外れて境内に下り車に戻った。 

 

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