奥武蔵 物見山 2009年1月25日


ゲート

ゲート手前の谷沿いに道がある


 本日の最初の山は物見山である。破線はいくつか描かれているが、西側の稜線上まで達する林道が使えれば最も楽に登れるのでまずは林道を目指す。それらしい集落にまっすぐ伸びる道に入って小さな集落を過ぎるとすぐにゲートで塞がれており一般車は進入できなかった。次善の策としてはこの林道入口付近から谷沿いに伸びる破線を歩くことで、それらしい谷には明瞭な道が付いているではないか。この道の入口の小さな橋の上に車を置いて歩き出した。もちろん標識の類は皆無なので物見山まで道がある保障はないが、現在位置だけ把握しておけば道が異なる場所に行きそうになったら適当に登っていいだろう。

沢沿いに登る

それなりに整備された道だ

 砂防ダム左岸側を離れて登り、そのまま沢に沿って道は続いていた。地形図どおりの道の付き方である。かなり明瞭な道で山頂まで期待できそうな雰囲気だ。少し水が流れる部分を歩く箇所では積み上げられた石の上を歩くようになっており、かなりまともな道といえよう。

谷の分岐から先は道が薄くなる

左の尾根を登る

 しかし谷が2分するところで道は急激に薄くなった。地形図の表記では右側の谷を進むことになっているのでその通りに歩いたが進むに従って道が薄くなり、藪に慣れた人なら踏跡を追うことも可能だが一般登山者では踏跡を見分けるのが難しいくらい薄くなってしまう。ただし周囲は杉の植林帯で藪は皆無でどこでも歩ける植生なので、道が無くても支障は無いが。どこかで左の尾根に上がるはずだが薄い踏跡はそのまま谷の中を進んでいくので見切りをつけて適当に斜面を登ることにする。歩いていると人間の踏跡なのか獣道なのかわからないがこれまた薄い踏跡が登場したので利用させてもらう。藪が無い植生なのでわざわざ薄い踏跡を追いかける必要は全く無いのだが。

傾斜が緩んで尾根上に出る

主稜線に出ると明瞭な登山道が出現

 その踏跡も傾斜が緩むとはっきりしなくなったので適当に右に進路を変えて植林帯を登っていき、主稜線に達すると1級の登山道に飛び出した。さすがに大きな稜線には登山道があったようだ。帰りに主稜線を直進しないようここに目印を付けるか少々考えたが、地形的な特徴で判別できそうだと何もつけずにそのまま進んだ。

標識もあった

山頂向けて尾根上を進む

 やっぱり明瞭な登山道は歩きやすい。途中には案内標識もあり歩いてきた方向を指して「小川??」(??は解読不能)とあったが、おそらくは「小川市街」か「小川町駅」ではなかろうか。昨日の仙元山から尾根伝いにずっと道があるようだ。進行方向は「嵐山渓谷」で、正山や大平山の麓まで登山道があるようだ。今回のように山数を優先した登り方だと細切れで山を歩いた充実感に乏しいが、縦走できれば楽しいだろうな。そのような歩き方は別の山域でやればいいか。

樹林の隙間から見た日光連山

樹林の隙間から見た日光白根から足尾山塊


 尾根を歩いていると少しだけ植林が薄くなった場所があり、樹林の隙間から北側の展望が僅かに見えた。男体山や女峰山は昨日も見えていたが今日は冬型が緩んで日光白根山もすっきり見えていた。

なぜか山頂標識は最高点にかかっていない

本当の物見山山頂(最高点)


 その後は再び暗い植林帯に入り、緩やかに登って最高点に出たが山頂標識が無い。そこから少し先に進んで僅かに下った道端に手製の山頂標識があったが、ここに広場があるわけでもなく山頂らしい場所ではないし、本当の山頂でも無い。なんでここに標識を付けたのか理由は不明だ。

 下山は主稜線を離れてからは北に下る尾根をまっすぐ進んだ。尾根上に道は無いが点々と目印が残されており歩く人があるようだ。ここも植林帯で藪は皆無であり、尾根上で地形がはっきりしている分だけ登りで使った谷沿いの薄い踏跡を追うよりも気を遣わなくて楽でいい。尾根末端が明瞭な道が薄くなり始める谷の分岐だった。


所要時間  谷入口−0:27−主稜線−0:06−物見山−0:19−1谷入口

 

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