美濃南部 八王子山 2008年12月31日


 八王子山は御嵩町北西端にある山で、地形図では登山道は無いことになっているが、南側に神社マークがあるのでそこから道がある可能性が高い。そうでなければ山頂東側に伸びる林道が最短なので、そこから取り付くかのどちらかだろう。

堰堤のため池から登り始める

堰堤脇までが舗装道路

 GPSの残距離を見ながら神社入口の場所を見つけて右に入ると突き当たった場所が神社だったが周囲に車を置ける場所が無い。交通量からして神社前の道路路肩に駐車しても問題ないとは思うが、私の場合は広い道幅で車のすれ違いに支障が無い程度でないと路駐はしないことにしているので、今回はこのポリシーに反する。駐車余地を探して林道の方に入ってみるがここはもっと道幅が狭く車を止められる場所が見つからないまま奥に入り、参拝者がいる墓地を過ぎて堰堤で堰止められてた池で駐車余地があり、ここから登ることにした。見上げる斜面は檜の植林帯だ。

ここから斜面に取り付く 最初は植林帯
やがて自然林になる 少しだけシダが出てくる

 登り始めると植林帯はすぐに終わって照葉樹中心の樹林に変わり、地表はこの冬なのに枯れていないシダに覆われるようになる。このシダは関東の山では全く見かけることがないのだが、大阪の海沿いの低山ではよく見かける植物で、シダのくせにしてやたらと高密度に生え、枯れると茎が硬くなって強烈な藪になるのだ。背丈は低いので視界を遮ることはないが足への抵抗は笹薮並みで強敵である。10年以上前に大阪を中心とする低山めぐりでは道がない山では苦労させられた苦い記憶が残っている。しかしこの付近では密度はまだ大したことはなく、そのまま突っ切っても大した労力はかからなかった。今後の山もこの程度で済んでくれればいいのだが。

南北の尾根に出る。踏跡なし

茸山の立入禁止荷造り紐

 明瞭な尾根ではなくただの斜面のような場所なので下りが厄介だが、ここは東に下ればどこでも林道に出るのであまり心配しなくていいだろう。潅木と枯れ木とシダの斜面を登り続け南北の主尾根に出ると何となく踏跡があるような無いような状態で、期待していた神社からの道は存在しないようだった。ただし今までの斜面よりは格段に歩きやすい。目印もチラホラ見られた。

茸山の踏跡を離れて山頂ピークへと登る

傾斜が緩むと植林帯で下草が消える

 尾根を辿ると尾根右側の斜面に荷造りテープが延々と張られ、茸山の張り紙があった。まあ、今の冬シーズンなら怪しまれることはないか。茸山に入ってからの方が道がずっと良くなった。ピークから緩く下ると植林帯になって潅木は静かになるが、登り返しになると再び潅木とシダが賑やかになる。茸山のテープと踏跡は尾根から外れて東斜面を巻くようになったのでこちらは尾根をそのまま辿る。少し藪が深くなったがすぐに元の程度に復帰すると同時に右から踏跡合流、どこからやってきたのか?

八王子山山頂。三角点あり

 傾斜が緩むと再び植林が深くなって地面付近の潅木は消え去りすっきり歩けるようになった。そのまま平坦地を歩くと三角点が出現、ここが山頂であった。山頂標識もなく訪れる人も稀らしい。ここも周囲は樹林に覆われ、頭上の見開けているが展望皆無だった。


所要時間 堰堤−0:12−稜線−0:09−八王子山−0:13−堰堤
 

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