南ア南部(しらびそ高原) 御池山 2008年11月14日


 平谷山〜立俣山周遊を終え、まだ時間が余っていたので未踏の御池山に向かうことにする。ここは標高1900mを越えているが林道が山頂直下を通っており簡単に登れるので何かのついでに登るには最適だ。この山は数年前に日本で初めてクレーターの一部であることが科学的に確認された場所であるが、それは顕微鏡の世界での話であり、一般人では見ただけではわからないらしい。日本は地殻変動が激しいので地質年代的にけっこう最近落ちたものなのだろう。何億年も前だったら日本列島そのものが存在していないだろうから。

 シラビソ高原への道に入り、舗装された細い道を対向車に注意して走行する。以前、冬季通行止めのゲートが閉まっていた分岐で林道本道に出るが11月いっぱいはまだゲートは開いているので問題なし。あとは延々と林道を上って炭焼山脇を通過し御池山が接近するとクレータの説明書きの看板が出てくる。それによると山頂直下を行き過ぎて林道が稜線まで上がったところから遊歩道があるらしい。山頂に近いところから適当な斜面を登ってもいいが、笹+急斜面で面倒なので素直に遊歩道を歩くことにした。

御池山遊歩道入口駐車場 御池山遊歩道入口
1844m先の鞍部から見た聖岳〜南ア深南部(クリックで拡大)

 さすが平日夕方近くなので駐車場に車は無く、適当に駐車してアタックザックで歩きだす。山頂までの高度差は約100mで、この高度では最初からシラビソ樹林となる。当たり前だが明瞭な道なので淡々と進んで行けばよく、最初の小ピークを降りた鞍部の笹原で展望が開け、先ほどまでいた立俣山〜平谷山の稜線が間近に見られた。その奥には雪のかけらも無い聖岳。この時期なら雪が無いこともあろう。下手をすると年末年始で雪が無い年もあったからな。

笹原の中に延びる遊歩道 山頂が見えてきた
山頂と御池の分岐 御池山山頂
御池山から見た聖岳〜朝日山(クリックで拡大)
御池山から見た上河内岳〜熊伏山(クリックで拡大)

 次のピークは岩を越えてからはなだらかな尾根になり笹原の中の刈り払いを進む。山頂手前の鞍部で御池分岐があるが直進、樹林中を僅かに登ると御池山山頂に出た。岩の上に三角点が鎮座し、南側のみ樹林が開けて視界があり、聖から深南部にかけての山並みが広がっていた。

遠山林道入口ゲート。今は施錠されていた 橋崩壊は第1登山口。第2登山口ルートにはそもそも橋がない
しらびそ峠から見た聖岳周辺(クリックで拡大)

 駐車場に戻り、今期の営業が終了したハイランドシラビソ駐車場に移動し、東側の小ピークの展望台で南ア南部の展望を楽しんだ後、しらびそ峠に移動。以前は施錠されていなかった木製ゲートは鍵がかかっており「大沢岳方面登山道は橋崩落のため面当分使用禁止」の看板が立っていた。しかし私が歩いた3年前から既に橋はなく、エアリアマップとは異なるルートで林道から降りて西沢渡と同様の「手動式ロープウェイ」で沢を渡ったので、おそらくそのときと状況は変わっていないだろう。まあ、椹島から入れる今の時代はこのルートから入る人は皆無に近いだろうが。

所要時間
 14:44遊歩道入口−−15:06御池山15:11−−15:28遊歩道入口

 

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