茨城北部 三鈷室山 2007年2月24日
三鈷室山は茨城県旧美里村/福島県矢祭町の境界に位置し、地図を見ると山頂まで車道が書かれている。実際に普通車で入れるかどうか事前にネットで調べてこなかったので現地の状況しだいであるが、歩くとしても標高差は大したことが無いので行ってみることにした。この後は主に大子町の山を登る予定なので、三鈷室山は栄蔵室から大子に向かう途中にあって場所的にちょうど良い。
県道を南西に向かって走ると三鈷室山登山口の案内標識が現れたので入ってみる。三鈷室山は2箇所から山頂まで車道が延びているが、ここは最初に出てくる道らしい。畑の作業道のような細い舗装道路を入ると駐車場があり、その先は最近車が入った雰囲気が無い荒れたダートに変わった。これではとても普通車で入る気はしないので歩くことになるが、山頂まで4km強との標識があった。歩いて1時間ほどだがもう1つの車道に行ってみることにする。こちらの林道入口には案内標識は無いが、地形図の記載どおり鋭角に右に曲がってジグザグりながらグングン高度を上げる。やがて林道が2つに分岐し本道は左と踏んで入ったがGPSを見ていると山頂から離れてしまったのでUターン、直進する道に入ったがこっちは伐採作業現場で林道は泥だらけで2WD車では下手なところで止まったらスタックしそうな悪路だった。どこで諦めるか難しいところだったが、道が大きく左に曲がって尾根を乗り越えるところまでどうにか走った。まだ山頂まで約2.6kmあるが歩こう。
林道。ぬかるんだ箇所以外は普通車でもOK | 林道から稜線への入口 |
ほとんど傾斜を感じない水平に近い林道が続き、普通車ではぬかるみで本当にスタックしそうだ。傾斜があればたとえ登りで滑って進めなくなってもバックで脱出できるのだが、水平だと重力の助けが無いので前進も後退もできないから、やっぱり歩いて正解だったろう。やがて右から登山道が合流、どこから上がってきたのだろうか? 少し歩くと案内標識が左に導き林道から稜線へと移った。もっとも、途中までは林道と稜線は付かず離れずでほぼ同じコースだが。尾根上の踏跡はそこそこはっきりしており歩く人はまあまあいる気配であった。
稜線上の落葉樹林を歩く | 謎のペイント |
尾根が左から合流すると北側は植林帯になり、緩やかな尾根を登るというより歩き続けるとまた太い尾根が左から合流するが道は1本道だ。大きな石に赤ペイントで文字が書かれて分岐を示しているようだが、なんと書かれているのか現場では解読が困難だったが、どうもこれから行く尾根は「山頂」、今まで歩いてきた尾根は「オネ」、そして目の前のピークを巻く道は「追分?」ではないかと思う。どのみち山頂はこのまま尾根を辿れば山頂に出るので細かいことは気にする必要は無い。
ここを抜けると山頂直下の更地 | 三鈷室山山頂 |
山頂南側の祠 | 中心の白い棒に三角点がある |
落葉樹林を緩やかに登ると久しぶりに案内標識が出てきて山頂まで100mの表示だ。傾いているがまるでヘリポートのように樹林を切り開いて更地になった広場に出て、そこを横断すると山頂まで50mとなった。そして傾斜が急な最後の一登りで電波塔がある山頂に飛び出した。最高地点は完全に電波塔に占領され、その南側には古い祠が立っていた。Mさんが印刷してきた点の記では三角点は移設されて取付道路終点の僅かに西にあることになっているので道路から西斜面の藪を見ると僅かに白い棒が見えたので下ってみると間違いなく三角点だった。これでは普通の登山者が三角点を見つけるのは困難だ。
三鈷室山山頂から見た美里牧場の風車 | 三鈷室山山頂から見た男体山 |
日当たりはいいのだが冷たい風が吹き抜けて寒く休憩は快適とは言えなかったが展望は良好だった。南には風力発電の巨大な風車が聳える美里牧場、南西にはでこぼこした男体山の稜線。あれに登るのは明日かな。
帰りも登りと同じルートを歩いて戻った。
帰ってからネットで2.5万図を閲覧したが、登山口の標識を発見して最初に入った林道は里川宿の少し下の石碑付近から分岐する短い林道っぽい。もう片側の林道入口は里川宿のど真ん中から入っているが、私が入った林道入口には人家は全くなかった。もしかしたら行き過ぎてしまった方の林道ならば山頂まで普通車まで入れるかもしれない。
所要時間
車−0:53−三鈷室山−0:50−車