房総半島 高塚山(千倉) 2007年2月11日

 


 千葉県には同じような名前の山がたくさんあって判別に困るが、たしか高塚山もいくつかあったように思う。一字違いの大塚山に至っては少なくとも3山はあったと思う。千倉の高塚山は地形図を見ると山頂にはお寺マークがあり破線も描かれており、登山口にはお寺マークと神社マークがあるので参道なのだろう。

 土曜日は仕事があったので会社に出て、定時退社して出かけた。ルートは首都高経由にするか外環経由にするか悩むところで、距離では首都高が断然短いのだが地獄の渋滞にはまると通過に2時間以上かかることもあり、それを考えると外環経由では三郷JCまで常時1時間強であり早く現地に着けることになる。出発前に交通情報をネットで見たが、休日にもかかわらず首都高はあちこち真っ赤で所要時間が怪しいので外観で行くことにした。予定通り三郷JCまで1時間ちょっと、以前はここで下ろされたと思うのだが三郷南ICができてそこまで高速を利用できた。その先も建設中で早いところ京葉道路とつながって欲しい。京葉道路までの一般道は土地鑑がないので市川の案内表示を頼りに走ったのだが船橋ICで乗るというわけの分からないコースになってしまった。

 行き先は房総半島先端で睡眠時間が惜しいので金をケチらずに高速が使える区間は全て使うことにした。社会人にとっては本当に「時は金なり」である。館山道は知らないうちに君津ICまでできており、富津館山道路は始点の富津竹岡から終点の富浦まで利用した。以前にこの付近の山登りに来たときには富津館山道路は工事の真っ最中だったがあれから数年経過しているからなぁ。片側1車線で短距離の追い越し車線もなく、私みたいな遅い車がいると後ろは追い越そうにも追い越し不能で、こちらも譲りたくても譲れない構造の道路だった。

 一般道に下りて千倉を目指し、高塚山近くに来てからハンディーGPSの電源を入れて国道からの分岐を探そうとしたが、分岐には高塚不動尊入口の案内標識があり難なく発見できた。細い道で軽自動車でないと進入は怖いくらいで、直進すると幼稚園兼小学校に、右に曲がると登山口の高塚不動尊だった。高塚不動尊前が墓地になっており駐車可能だが、さすがに墓地で仮眠はちと雰囲気が良過ぎるため戻り、幼稚園兼小学校の庭の隅に車を止めて仮眠した。満天の星空だったが冷え込みは無く暖かかった。これは房総半島南端のためなのか、それとも今年の暖冬のせいなのかは不明である。

登山口の高塚不動尊 ここが登山口
花畑脇を歩いて樹林に入る キセンカの花畑
キンセンカ 樹林の階段を上る

 

 薄明るくなってから車を移動して墓地に移し、朝飯を食べて出発した。朝7時で気温は10度近く、冬とは思えない暖かさで、登りになったら汗をかくぞ。お寺の入口で道は右に曲がり、畑で左折して照葉樹が生い茂る斜面の中にコンクリート吹き付けされた階段を登る。これだけ整備されている登山道だから全く心配なさそうだ。コンクリートが終わると自然石による階段が混じる本来の登山道らしい道に変貌、ジグザグに上っていく。途中、樹木の種類が書いてある札が下がっており、この辺に生えている照葉樹はほとんどマテバシイだと知った。マテバシイはびわの葉をちょっと小ぶりにしたような大きさと形状で、葉っぱとしては大きい部類だろう。幹は白くてひびが入っていない「美肌」系で、幹はすくっと伸びた太い1本のものもあるが根元から多数に分かれた「蛸足」も多い。

スダジイを中心とする深い照葉樹林 鳥居で左右に道が分岐するが今は通行止め
この上が山頂 山頂の奥の院
奥の院裏の高塚山最高点 樹林の切れ間から海が見える

 

 鳥居をくぐるところで左右に登山道が分岐するが、大雨等で荒れてしまってから再整備していないようで立入禁止のロープが張られて直進するしかないが、山頂は直進だから私には関係ない。深い樹林を登って行くと再び鳥居が見えてくるが、その先で空が見えているので山頂らしい。登りきると山門まで持つ立派なお寺がお出ましで、ここが高塚山山頂らしい。らしいというのは山頂標識が無いのと樹林でGPSの電波が弱くて誤差が大きく確証がないからだ。ただ、地形的には確かに周囲に高いピークは無いし、地形図を見ても最初のピークが山頂のはずなので間違いないだろう。お寺を立てるために山頂は削られたようで凹んでおり、裏側の「外輪山」の一角が最高地点だったが、ここにも山頂標識は無かった。

 早朝なので誰とも会うことも無く、登山口に戻っても私の車以外は止まっていなかった。快晴で日差しが暖かいというより暑いくらいで、Tシャツのまま車に乗り込んで、次の白浜城山に向かった。


所要時間
高塚不動尊−0:21−高塚山−0:16−高塚不動尊

 

 

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