甲府盆地北部 天狗山 2007年01月20日

 


 天狗山は帯那山から東に延びる尾根上にある。旧山梨市/旧牧丘町との境界に位置し、北側の麓から標高差200m程度で里山と言える山だろう。天狗山の北にある小田野山を下山した後に登ったので、北側の馬場集落から伸びる林道を入れるところまで入って歩くことにした。北側の谷なので今までよりも雪がある可能性が高いが、たかが標高差200mなので県道から歩いても大したことはないだろう。

林道入口。「国土調査」の黄色リボンが賑やか ここで車を諦める

 

 県道を横断し、坂を上る途中で右に鋭角に入る細い道に入り、リンゴ園が広がるところを突っ切ると林道が始まる。両側にはやたらと黄色のリボンがはためいており、まるで何かのおまじないのようだ。よく見ると「国土調査」と書かれているがいったい何の調査なのだろうか? そのすぐ先で林道に雪が積もってノーマルタイアでは走行は無理なのでUターンし草むらに突っ込んだが、霜が溶けて濡れた草の株が盛り上がったところでタイアが滑って動けなくなりそうになった。「助走」をつけてどうにか乗り越えたが、摩耗したタイアではこんなところで滑るとは思わなかった。そろそろ後ろのタイアも要交換だな。

林道終点 林道終点を左に入る
右手の尾根取り付き点の目印 尾根へ登る道

 

 まだ林道は続くのでしばらくは林道を歩くことにする。車を諦めた場所よりも奥で何カ所かテカテカの凍結箇所があり、アイゼンがないと滑ってコケるのは確実なので道路を外して歩いた。林道終点で磁石を出して方向を確認すると右手の踏跡は西に遠ざかりそうなので南に向かう左に入り、谷が2分するところで右側に進むと尾根に取り付く明瞭な踏み跡があった。まだ「国道調査」の目印があるので、自分で目印を付ける必要性はないだろう。しっかりした道が尾根に付き、左に少し巻き気味に植林帯を上がっていく。尾根が右に曲がると谷間に道が移り、目印がやたらめったら多く付いているが、やはり何か調査でもやったのだろうか。しかしこれでは目印が多すぎてゴミではないか。その昔「井上昌子」の落書きが有名だったがそれに匹敵するだろう。

尾根を左に巻きながら登る 谷間の道を登る
主稜線目指して植林帯を突っ切る 主稜線に出る

 

 GPSを取り出して山頂の方向を確認すると東となっているではないか。どうやら行き過ぎらしいのでルートを外して暗い植林帯を突っ切って南の尾根に直接登ると、これまた目印が多く見られる尾根に出た。北側は植林帯、南側は自然林で冬場は日当たりが良さそうだが今は曇ってしまって日当たりがない。天気予報通りこのまま雨が落ちてくるのだろうか。なだらかな尾根を登り、尾根がいったん左に曲がり、次に右に曲がったところで天狗山山頂だとGPSが表示した。顕著なピークではなく尾根の途中といった感じで山頂標識は皆無で、今までどおりのしつこい目印があるだけだった。達筆標識の主はここへは登っていないのだろうか、それともペンチマンに撤去されてしまったのだろうか。樹林で周囲の展望も無く、今日登った山の中ではもっとも山頂らしからぬ山頂だった。

天狗山山頂。標識無く山頂らしくない 東へ向かう
北に分岐する尾根 尾根末端付近

 

 下山は東に向かう尾根を歩き、途中から北に分岐する尾根に乗り移って林道に下ることにした。5万図なので細かい地形は見えないが、もしルートを間違っても北に進めば必ず行きに通った林道に出るので神経質になる必要は無い。東へ向かう尾根上も目印が賑やかであるが、地形がはっきりしているので目印を残さなくても問題はないだろう。やがて左に太い尾根が分岐、ここで左に乗り換えると頻度は落ちるがここにも目印がある。最初は何となく踏跡があるように見えたが下り始めると徐々に薄くなり、やがて藪っぽくなってきたが藪を漕ぐようなことまではならなかった。そのうちに林道が見えてきて降りてみると行きで最初に林道分岐が出現したところで、行きの方向から見ると本道はまっすぐで細く未舗装の廃林道が左に分岐、その間の尾根だった。これが最短コースだろうか。再び凍結した林道を歩いて車に戻った。


所要時間
車−0:14−林道終点−0:16−天狗山−0:12−林道−0:06−車

 

 

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